おうちで働く人必見!開業届はいつ出せばいいの?

お家で事業を始めたり、個人事業主として事業を始めたら原則「開業届」を出さなければなりません。

「開業届」とはどうのようなものなのでしょうか!?

そこで、「開業届」はいつ出せばいいのか、出した方がいい理由など「開業届」についてご紹介したいと思います!

目次

開業届とは?法律的にはいつ出せばいいの?

事業を始めたら原則届け出が必要な「開業届」は、いつ出せばいいのかご紹介します!

開業届とは
個人事業を開業したら、個人事業主が開業したことを税務署に届け出ることです。
正式名称は「個人事業の開業・廃業等届書」といいます。

個人事業主は、1年間の所得を計算して所得税を納税する必要があります。

また、事業規模が大きい場合には個人事業税や消費税の納税も必要となります。

開業届を出すことで、税務署に事業を開始したことと税が開始しすることの報告になるのです。

開業届を提出する先は事業主の住所を所轄している税務署で、事業を開始してから1ヶ月以内に提出することが義務づけられています。

居住者又は非居住者は、国内において新たに不動産所得、事業所得又は山林所得を生ずべき事業を開始し、又は当該事業に係る事務所、事業所その他これらに準ずるものを設け、若しくはこれらを移転し若しくは廃止した場合には、財務省令で定めるところにより、その旨その他必要な事項を記載した届出書を、その事実があつた日から1月以内に、税務署長に提出しなければならない。

引用:所得税法 第229条 開業等の届出

ですが、所得税法第229条には罰則がないので開業届の届け出が開業してから1ヶ月を超えてしまっても罰則はされません。

また、提出しなくても罰則はありません。

ですが、開業届を出す際には気をつけるべき4つのポイントがあります!

①失業手当をもらっている

会社を退職してから失業手当をもらおうとしている人や給付を受けている場合、開業届を提出すると失業手当が受けられなくなくなってしまいます。

なぜなら、失業給付を受ける条件は「本人に再就職する意思と能力があること」です。

開業届を出すということは事業を開始したことを届けるものなので、仕事を探していたり、失業状態ではないということになります。

なので、失業手当の給付を考えている人やもらっている人は開業届を提出するタイミングの注意が必要です!

②配偶者の扶養に入っている

個人事業を開始して開業届を提出することで、扶養から外れてしまう場合があります。

扶養者の給与所得が103万円以下であれば開業届を出していようが扶養でいられますが、会社の健康保険組合の中には「個人事業主は健康保険組合には入れない」と決められたところもあります。

そのような健康保険組合の配偶者の扶養に入っていると、個人事業主として起業した時点で扶養から外れることになります。

そういった場合は、収入が少なくとも扶養には入れないので自分で保険料を納めることになります。

配偶者の扶養に入っている場合は、開業届を出す前に「健康保険組合のルール」を確認しておくことが必要です!

③本業になったタイミング

副業の時点では開業届を提出する必要はありません。

副業収入で得た所得は高額だろうが「雑所得」となります。

雑所得では、事業所得から10万円または65万円の控除を受けることができる「青色申告控除」というものを利用することができません。

なので、副業の間に開業届を提出してもメリットがないのです。

ですが、本業になると開業届を提出する際に「青色申告承認申請書」を同時に提出することで「青色申告控除」が可能となります。

よって、副業から本業になったタイミングで提出した方が良いのです!

④年内に事業所得があった場合

年内に事業所得があった場合には、その年内に開業届を提出することをオススメします!

年末の確定申告ではその一年間の所得を申告するので、開業届の提出が翌年になってしまうと前年分の所得に対して「青色申告控除」が受けれなくなってしまいます。=最大65万円分の控除を受けられなくなるのです。

なので、年内に事業所得がある場合はその年に開業届を提出し、その時一緒に「青色申告承認申請書」も提出すると控除も受けることができます!

フリーランスが開業届を出したほうがいい理由

届け出を出さなくとも罰則はされない「開業届」ですが、フリーランスだと開業届を出した方がいい理由があります!

フリーランスが開業届を出す4つのメリットをご紹介します!

青色申告が可能

フリーランスが開業届を出す最大のメリットとも言えるのが、「青色申告」が可能になることです!

青色申告とは
不動産所得・事業所得・山林所得を持つ事業主は、条件はあるものの所得金額から最大65万円の特別控除が受けられることです。

控除の金額が大きいということは所得金額を低く申告できるので、納税額が安くなるのです!

開業届を出す際に一緒に「青色申告承認申請書」を提出することで青色申告をすることが可能になります。

ちなみに、事業開始日から2か月以内に「青色申告承認申請書」を税務署に提出しなければ、確定申告で青色申告をすることができなくなってしまいます。

②公的証明になる

フリーランスの場合、自分で事業を営んでいる証明をすることが難しい場合があります。

ですが、開業届を出すことで事業を営んでいることの公的証明となるのです!

開業届には、事業内容仕事をする場所屋号なども記載でき、税務署に提出することで事業主と認知されます。

それにより、屋号を名義とした事業用の銀行口座の開設ビジネスカード個人事業主としての融資が可能となり、保育園の手続きなどの職業を証明することも可能になります!

これらの手続きの際には開業届の控えの提出を求められる場合があるので、きちんと開業届を提出していることが信頼にも繋がります。

③赤字の繰り越し

事業での所得が赤字になってしまった場合、「青色申告」をしていると赤字の金額を3年間繰り越すことができます!

赤字を繰り越すことで、翌年以降に出た黒字とその赤字とを相殺することができます。

事業を開業して1年目の場合などは赤字となるケースも多いので、繰越をして節税をしましょう!

④家族への給与を全額経費にできる

個人で事業を行う人は配偶者や子供に仕事を手伝ってもらうことも多いか思います。

その場合、「青色申告」をしていると「青色事業専従者給与に関する届出書」を税務署に提出することで、15才以上の家族に支払う給与を経費にすることができます!

青色事業専従者」になることができる家族には一定の条件があります。
①青色申告者と生計を一にする配偶者、その他の親族
②その年の12月31日現在で年齢が15歳以上
③1年を通じて半年以上もっぱらその事業に専従していること

条件をクリアし、「青色事業専従者給与制度」を使用するのであれば、「開業届」と「青色申告承認申請書」を提出する際に、一緒に「青色事業専従者給与に関する届出書」も提出しておくことをオススメします!

まとめ

以上、おうちで働く人必見!開業届はいつ出せばいいのか!?出した方がいい理由についてまとめました!

開業届を出すタイミングとしては、事業を開始してから原則1ヶ月以内、そしてその人個人のタイミングも考えての提出がいいでしょう!

フリーランスの場合は開業届を出す方が事業を開始する上でメリットになります!

なので、手続きなど面倒だという人でも開業届を出すことをオススメします!

目次